コーチングは、現代のビジネス環境において不可欠なスキルです。しかし、多くのコーチがコーチングセッションを行う中で、「なぜうまくいかないのか」と悩んでいます。
この記事では、コーチングの効果を最大化するための4つの重要なポイントを、プロのコーチである原田さんのインタビューを基に詳しく解説します。コーチングや1on1のコミュニケーションスキルを向上させ、クライアントの成長をサポートするための具体的な方法を学んでいきましょう。
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目次
コーチングの目的合意の重要性
コーチングが成功するかどうかは、セッションの目的が明確であるかどうかに大きく依存します。原田さんは次のように述べています。
「コーチングの目的が合意されていない場合、セッションがうまくいかないことが多いです。目的を共有しないと、コーチングが効果を発揮しない可能性があります。」
コーチングを始める前に、目的を明確にし、クライアントと合意を取ることは極めて重要です。このプロセスをスムーズに進めるために、次のような質問を使ってみてください。
コーチングそのものの合意をとる
目的の合意をとるプロセスも2パターンあります。まずは、提供するコーチングがクライアントの目的に適しているかを確認する。
- 原田さんVer「僕のコーチングは、自分で自分をうまくいかせることを目的にしています。あなたの手にしたい成果にあっていますか」
自分のコーチングの定義を明確にして、相手と合意をとることが大切です。 - 「わたしのコーチングは、〇〇〇を扱います。あなたの目的にあっていますか」
コーチングセッションの目的と合意
もう一つの目的の合意は、コーチングセッションの目的合意です。単発でも継続的なコーチングセッションのどちらにも今日は何のために話すのか。何が話せるとゴールに至ったとお互いが理解できるのか目的とゴール地点を明確にすることが大切です。
- 「このセッションで何を達成したいですか?」
- 「あなたが目指している具体的なゴールは何ですか?」
目的とゴールを明確にすることで、クライアントとコーチの間で明確な目標設定が行われ、1on1の効果が飛躍的に向上します。
また、セッションの中盤や継続的なコーチングセッションでは、常に目的とゴールを確認することも大切です。話し始めると本来設定した目的やゴールと主旨がずれていくことが多々あります。その際は、本来の目的やゴールの再確認が必要です。
- 「いまこの話題は、目的やゴールとずれている感じがします。このまますすめてもいいですか?」
- 「話の論点がいくつか出てきたように感じますが、本日の時間は、限られています。どちらを扱いますか?」
途中の合意の再確認は、クライアントが自由に話せているからこそ起こる事象でもあります。コーチがセッションの全体像をマネジメントすることで、クライアントも安心して目的地に到達することができます。
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コーチングセッションにおけるフィードバックの活用法
コーチングが効果的であるかどうかを判断するためには、フィードバックを適切に活用することが重要です。原田さんは次のように語っています。
「クライアントに確認しないと、セッションが本当に役立っているのかどうか分かりません。フィードバックをもらい、必要に応じて軌道修正することで、クライアントの成長を確実にサポートできます。」
フィードバックを受け取るためには、以下のような質問を用いると効果的です。
- 「今日のセッションはいかがでしたか?」
- 「次回のセッションで改善したい点があれば教えてください。」
これにより、コーチングセッションがクライアントのニーズに合致しているかどうかを確認し、必要に応じてアプローチを調整することができます。ひとりよがりのコーチングセッションにならないようにフィードバックを活用していきましょう。
適切なコーチングを提供するために必要な対象の選定
コーチングはクライアントの成長をサポートするものですが、そのためには適切なクライアントを選定することが必要です。原田さんはこう述べています。
「変わる意欲がないクライアントには、コーチングが効果を発揮しないことがあります。そのような場合は、クライアントにとって最適なサポート方法やタイミングを提案することが大切です。」
クライアントがコーチングに対して十分な意欲を持っているかどうかを見極めるためには、以下の質問を活用しましょう。
- 「コーチングを受けることで、どのような変化を期待していますか?」
クライアントの行動や変化(成長)の兆しが薄いと感じた際には、話すタイミングが適切かを確認しましょう。
- 「行動を起こしたいタイミングで改めて話しませんか?」
これらの質問を通じて、クライアントがコーチングに対して真剣であるかどうかを確認し、必要に応じて別のサポートや手段を提案することができます。
効果的なコーチングを展開するために必要な話題の選定
コーチングセッションで取り扱う話題の選定も、成功のカギを握ります。原田さんは次のように指摘します。
「コーチングはクライアント自身にフォーカスするものです。話題が本人に直接関係ない場合、セッションの効果が減少する可能性があります。ですから、モノコトではなくその人自身を扱う必要があります」
コーチは、人の専門家であってモノコトの解決策に熟知している訳ではありません。そして、主語がどのように語られているかを聞き分けることが大切です。
たとえば、「Aさんが、仕事を依頼しても積極的に動かないんですよね」
Aさんを主語にした困りごとから始まることがあります。
その場合は、Aさんについて扱うのではなく、クライアントがその事象をどのように捉えているか。クライアント自身どうしたいのかを扱っていきます。
- 「あなたは、Aさんの状態についてどう捉えていますか」
- 「あなたは、この状況をどうしていきたいと考えていますか?」
コーチングセッションの話題は、常にクライアント自身を扱っていくことが大切です。そのためには、主語が自身で語られているかを意識してセッションをマネジメントしましょう。
1on1コミュニケーションとコーチングを成功させるための一歩
効果的なコーチングを実践していくためには、目的の合意、フィードバックの活用、適切な対象の選定、そして話題の選定が非常に重要です。これらのポイントを押さえることで、1on1セッションがより効果的になり、クライアントの成長と向上を確実にサポートできます。原田さんのアドバイスを参考に、あなたのコーチングスキルをさらに向上させましょう。
【「一生モノ」のコーチングスキルを身につける】
コーチングスキルは、資格のように一度勉強すれば身につくスキルではありません。毎日の他者との関わりを積み重ね、深めていくスキルです。そのためには、情報のインプットだけでは、不十分です。実践を通してコーチングスキルを自分のものにする必要があります。
エッセンシャルコーチングスクールは、講師との個別面談。受講生同士のコーチングセッションなどの実践プログラムが充実させています。超実践型・コーチングスクールです。
インタビュー話し手 原田大輔 聞き手・執筆:鈴木敦子 |
エッセンシャルコーチングクラスについて
当スクールのコンテンツは、講師陣が15年以上の実践で成果を出し続けた内容を盛り込んでいます。実際の現場で、活用独自プログラムを提供しています。
<手に入る三つの成果>
1.なりたい自分になる方法
自分の内側に発生する感覚を捉え、言語化していくエクササイズを多数用意しています。クラスで学びあうプロセスを経て、なりたい自分になるための手法を習得してもらいます。
2.継続的な成長を実現する習慣
コーチングを習得する過程を経て、進化し続ける習慣を醸成していきます。7カ月の学習期間は、対面学習だけでなく、オンラインでの振り返りがあります。そして毎月の課題に取り組むことで、自身をバージョンアップし続けることができます。
3.継続的な成長を支えるチーム
私たちの学習コミュニティは、関係そのものを変化させることにフォーカスしています。そのため、協力、共感、協調、協働が自然と育まれます。共に成長し続けるチーム感を体感してしていただきたいと考えています。。
効果的なチームワークは、個々の能力を超えて目標を達成する傾向があります。それは、力強い味方となるでしょう。クラス修了しても成長し続ける関わりが手に入ります。